LEGOでチームビルヂング
いよいよ2学期がスタートしました。
1ヶ月間の長い夏休みを終えて、この1週間はどのようにして2学期をスタートしたのかについてまとめていけたらと思います。
まずは、クラスで大切にしたいことをまとめてあるエッセンシャルアグリーメントを2学期はどのようにブラシュアップするのかを考えました。まずは、今あるエッセンシャルアグリーメントをLEGOブロックを使って表現するチームビルディングのアクティビティを行いました。
▼ G4のエッセンシャルアグリーメント
① タイムマネージメント
② 自分の意見を言い、相手の意見を聞く
③ チャレンジして、失敗しても恥ずかしがらずにふりかえる。
④ 工夫して、みんなが良い気持ちになる行動を考える。
⑤ 心配事があったら、他人に相談する。
⑥ 興味から趣味に変えて、さらに問いかける(追求する。)
子どもたちは、自分が担当したいエッセンシャルアグリーメントを決めて、チームに分かれて、LEGOブロックで表現を始めました。
最初は、難しいと感じていた子どもたちも、思考よりも手が動き始めて、次々とエッセンシャルアグリーメントについて今、考えていることがカタチになっていきます。
LEGOでカタチになったグループから、抽象度の高いブロックで表現されているものを具体的に言葉にして、プレゼンの準備を行いました。LEGOブロックの1つ1つに「これは何を表しているの?」と聞いていくと、子どもたちはブロック一つ一つに意味づけを行っていきます。
実際に完成したLEGOブロックと意味づけはこのようなカタチになりました。
① タイムマネージメント
タイムマネジメントを時計を使って表現していました。時間を見ながら、行動することを言葉にしていました。
② 自分の意見を言い、相手の意見を聞く
この風景は幼稚園の先生と子どもたちを表現しているみたいで、先生が話すだけでなく、幼稚園生(園児)も自分の意見を言っている様子を表現しているみたいです。
③ チャレンジして、失敗しても恥ずかしがらずにふりかえる。
チャレンジして、失敗しても恥ずかしがらずにふりかえる様子をブロックを積み上げてできた山を使って表現していました。何かにチャレンジすることを山登りに例えて、振り返りながら頂上にいく姿を表現していました。
④ 工夫して、みんなが良い気持ちになる行動を考える。
チーム A
工夫してみんながいい気持ちになるには、まずは考えないといけないです。そして考えて行動した結果、みんながいい気持ちになることをハートを使って表現していました。
チーム B
工夫して、みんなが良い気持ちになる行動を「やさしく」という言葉で表現しているチームもありました。
⑤ 心配事があったら、他人に相談する。
心配事があったら、他人の相談する様子をテーブルで何かを食べながらリラックスした雰囲気で相談している様子を表しています。
⑥ 興味から趣味に変えて、さらに問いかける(追求する。)
ハートは趣味で、趣味というと「好き」のイメージがあるからハートにしました。矢印は、振り返りを表しています。そして花は興味を表していて、虫眼鏡で花を見て気になっているところです。気になったものを見つけて、山に登っていく様子が趣味になってアクションを起こしている様子を表しています。
そして、動画でプレゼンの作成を終えると、撮影&制作(編集)チームが動き出しました。これまでのつくるプロセスから、LEGOブロックを使って発表しているところを動画でまとめるために、撮影班と編集チームに分かれて進めていきます。
編集を行う子どもが、撮影班に撮影方法(横での撮影方法)などをレクチャーして、撮影チームは動き出します。
しかし、撮影チームが撮影に入ると、プレゼンするチームが「こんな風に撮影してほしい!」と新たな要望が出てきて、お互いが大切にしたいことでちょっとしたぶつかり合いも起きます。ここが1番の誰かと協働して何かをつくることの難しさを学ぶ貴重な時間だと捉えています。大人が子ども同士をぶつからないようにデザインをするのではなく、子どもたちが安心して自分の価値観や考えていることを伝え合える場をデザインすることも大切だと感じました。
実際のプレゼンの様子がこちらです。
自分たちで撮影できる静かな環境を探して、チームで練習をして、何度も撮り直して撮影を行ったチームもありました。終わった時には「めっちゃうまくいった!」と話していました。
クラス全体で作ったエッセンシャルアグリーメントをLEGOで可視化したものがこちらになります。
どこまで、大人が介入するかどうか迷うところもありましたが、この学校、教室では子どもたち一人一人のエージェンシー(主体性)を大切にしています。
大人が意図を示しすぎると、子どもたちは正解のあると思い、大人が意図する方向へ思考が動き始めます。もちろん、学習活動においては、大人が構成したカリキュラムの中で目的に合わせた時間も大切ですが、チームビルディング においては、子どもたちの今考えていること、感じている言葉をまずは大人が知るという意味で、今回は敢えて深掘りせずに子どもたちが考えている世界観を知る時間を大切にしました。
子どもたちが0から自分たちで考えてつくったエッセンシャルアグリーメントがクラスの中でどのように機能していくのかを1年間を通じて振り返りの機会を通じて日々の生活の中で大切にしていきたいと思いました。