フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

Unit6 WEEK2 自己理解から他者理解へ

Unit6 アートの創造や鑑賞は自分自身や周りの世界の理解につながる

いよいよUnit6の学習も形成的評価課題に入っていきます。

ユニット6では、以下の知識とスキルの構造で概念型の探究を進めていきます。

こちらが形成的評価課題になります。

今回フォーカスするATLスキルはこちらです。

社会性スキル(好ましい対人関係の構築と協働スキル

具体的には、自分とは違う考えを持つ人とも、それぞれの良さや強みを生かすことで、自分一人ではできないことができるようになることを目指していきます。そのためには、まずは自分自身の強みを知る必要があります。まずは自分自身の強みを知るワークから始まりました。

・グループで他者と協働するための自己理解ワーク

「そもそも今の自分にどんな強みがあり、一緒に学んでいるクラスメイトにどんな強みがあるのか」について自他理解のためのワークを行いました。参考にしたのは「見つけてのばそう!自分の「強み」(参考リンク)」です。

このサイトで紹介してあるのは、フィンランドの教育現場でも多く取り入れられているPositive 教育です。8つの質問に答える中で、自分自身の強みを知るきっかけになったのではないかなと思います。結果を見て「確かに当たっている」「意外だった」等自分で理解している部分と、自分ではまだ理解していない強みがあるのかもしれないと感じた人もいたのではないでしょうか。ここから、グループ分けを行い、いよいよ形成的評価の課題に入っていきます。

・チームでのキックオフミーティング

できるだけ異なる強みを持つメンバーでチーム編成を行いプロジェクトがスタートしました。いつもは、チームでの計画からスタートするのですが、今回は社会性スキルにフォーカスをするので、自分自身の強みを整理して、グループ内で自分の強みをシェアし、またグループの特徴や強みについて考える活動からスタートしました。グループワークを通して友達の強みや良さに気づきながらプロジェクトが進んでいけるようにアプローチをしていきます。

・G5とコラボした価値観ワーク

この価値観カードのワークショップは1つ上の学年の児童がルールやカードの種類をリメイクしたもので、G4の子どもたちが自分自身の価値観を発見する過程を通して自己理解を促すきっかけとしてワークを行いました。遊び方は、約100枚のカードのから最初に5枚のカードを引き、そこから自分が一番大切にしている価値観のカードを1枚残して残りのカードは山札に戻します。次のターンは4枚カードを引いてその中で2枚大切にしているカードを残します。これを残り3回繰り返して、最後に自分の手札に5枚の大切にしている価値観のカードが残ります。

印象的だったのは、手札に「友情」と「お金」の価値観が来たときに、どちらか1つを捨てないといけない選択を迫られた場面でした。クラスの中でも、友情とお金について意見が分かれ、友情はお金では買えないという意見と友情はお金でも買えるという意見で2つに分けれていました。

リフレクションでは、その中で一番自分が大切にしている価値観を選び、その理由と今後その価値観をどう使っていきたいのかを言語化する振り返りを行いました。このリフレクションシートもG5の児童が作ったもので、G4の生徒も自分の言葉で言語化することができていました。このワークを通して人それぞれ価値観は違って当たり前であることを感じられたように思えます。

そして、いよいよ自己理解や他者理解が進んだところで、グループでの課題がスタートしました。プロジェクトの進捗については次回のブログで紹介していきます!

いつも読んでいただきありがとうございます。

子どもたちの探究は続いていきます。