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Unit2 WEEK3 異常気象の原因と対応の探究

Unit2 人々は生きるために自然に対応する

身近な自然現象を探究してきた子どもたちは、次に異常気象の探究を行なっていきます。導入では、国土交通省が作成したドキュメンタリー「荒川氾濫」の映像を見て、See-Think-Wonderを行いました!


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▼ 子どもたちのSee-Think-Wonder

See-Think-Wonder

異常気象の探究計画

次に、世界気象機関が出している2050年の天気予報を見ました。


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▼ 子どもたちのSee-Think-Wonder 

See-Think-Wonder

次に、NHKスペシャルの「地球のミライ」温暖化は新フェーズへ!を見ました。


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▼ 子どもたちのSee-Think-Wonder

See-Think-Wonder

「自然災害と異常気象の違いってなんだろう?」

動画を見ていると、自然災害や異常気象という言葉がたくさん出てきました。そこで、実際の自然災害と異常気象の言葉の定義を子どもたちと一緒に探究していきました。

▼ 子どもたちのリサーチから出てきた言葉

自然災害... 自然現象によっておきる災害

異常気象..."まれ"におきること▶︎"まれ"ってどれくらいの頻度なんだろう?

具体的に、異常気象にはどのようなものがあるのかを子どもたちと一緒にリストアップして、今回のプロジェクトでは6つに絞って探究を進めていくことにしました。

・スーパー台風

・大雨・洪水

・寒波

・熱波

・干ばつ

ヒートアイランド現象

子どもたちは自分が気になる異常気象を選んで、チームに分かれて探究がスタートしました。探究のフォーカスポイント(キーコンセプト )としては、それぞれの異常気象の「原因」「影響」「責任(対策)」にフォーカスをあてていきます。

① 科学的な視点でどんな原因があるのかをリサーチ
② 異常気象によってどのような影響があるのかをリサーチ
③ 最後に、原因に対して自分たちにできること(責任)をマクロな視点(国の政策レベル)とミクロな視点(個人レベル)でできるアクションを考える。

探究の流れ①原因

探究の流れ②影響③責任

最終的には、原因の1つに地球温暖化」「人間のアクション」というキーワードが6つのトピックから浮かび上がってくるので、自分たちのアクションが地球温暖化に影響を与えており、地球温暖化が異常気象をもたらしている事実に気づき、自分たちのアクションが自然現象に異常な影響を与えていることに気付き、小さなアクションを起こしたいと思えるプロジェクトになればと考えています。

知識の構造

子どもたちはリサーチ後に、異常気象の原因と影響と責任についてマインドマップ形式で繋げながらまとめていきました。

黄色い付箋 >原因  /  ピンクの付箋>影響  /  青い付箋>責任(対策)

 

スーパー台風の探究

大雨・洪水の探究

寒波の探究

干ばつの探究

ヒートアイランド現象の探究

熱波の探究

探究が進んでいくと、子どもたちからどのようにアウトプットするのかを聞かれました。「プレゼンでシェアしたい!いい?」そんな一言から「自分たちもプレゼンで発表したい」と言う声が広がり、全てのチームで探究したことをプレゼンにして、伝え合うことが決まりました。子どもたちの様子と子どもの声を大切にしながら最終的なアウトプットの方法を考えることを大切にしているので、子どもからアウトプットの提案が出てくる変化を感じました。

また、「身の回りの異常気象の対策を探してくる」ミッション(ホームワーク)でも多くの発見を子どもたちはしてきました!

身の回りの異常気象の対策

本日異常気象の原因と影響と対策について調べたことをシェアする時間を作りました。Canvaプレゼン資料を作っている子どもたちでしたが、今回は「深める」と「繋げる」をテーマにしていたので、対話ベースで自分たちの調べたことをつなげて考えていきました。

▼ 子どもたちのプレゼンテーションリンク

・スーパー台風 ▶︎リンク

・大雨・洪水 ▶︎リンク

・寒波 ▶︎リンク

・熱波 ▶︎リンク

・干ばつ ▶︎リンク

ヒートアイランド現象 ▶︎リンク

そして「干ばつ」「大雨洪水」「スーパー台風」「ヒートアイランド現象」についてお互いにシェアをしていきました。シェアをしていくと色々な繋がりがあることが見えてきました。

・すべての異常気象に地球温暖化が原因にある。

・スーパー台風によって大雨洪水が発生することがある。

・大雨洪水の原因である積乱雲は台風と同じである。

ヒートアイランド現象は太陽の熱によって地面が温められて起きるので、都市部では線状降水帯が発生することがあるかもしれない。

・なんで、地球温暖化で雨が降らないところと降るところが生まれるんだろう?etc...

そして、本日は「異常気象の影響と対策」の最前線である岐阜市役所にある災害対策本部を訪れました。「ホンモノ」と出会うことで、肌感覚で学べることを子どもたちは知っているので、フィールドトリップで校外学習に出ると子どもたちの学びに向かう姿勢は高まるのを感じます。

市役所の災害対策本部

早速、市役所周辺にある災害に対応するためのシステムについて歩きながら職員の方に説明をしてもらいました。普段意識しないと気づかない災害対策の仕掛けがあちらこちらにあるのを子どもたちは発見していきます。

災害用のトイレ

災害用の貯留槽

食糧を貯蔵する倉庫/災害時の避難場所

市役所周辺の災害対策の取り組みを実際に見学した後は、実際に災害対策本部の会議室で、災害対策について職員の方から学びました。災害対策に関するDVDを見た後に、災害に備えるために自分たちにできることについて学び、災害対策について質疑応答の時間もありました。

災害対策本部会議室

実際に子どもたちが感じたことや学んだことはこの後にレポートしていきます。

「災害から身を守るために、自分たちにできることがある」ことを何か感じ取ったのではないでしょうか?

引き続きプロジェクトの進捗をシェアしていきます!