フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

フィンランドGTP第2弾 フィンランドの中学校訪問 DAY5

本日は、フィンランドの中学校を訪問しました。

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昨日までは、プレスクールから小学校を視察してきて、自由なゆとりのある学校現場を見てきました。では、学習量が多くなり、思春期に入る子どもたちは、どのような学びを中学校現場を行なっているのでしょうか?

中学校の訪問のスタートは、ティータイムからスタートしました。

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8時に職員室に到着して、テーブルを見てみると、美味しそうなお菓子とコーヒーが準備してありました。この中学校の訪問でも、多くの学校現場の方々に支えられて行われています。例えば、この中学校では、中学3年生が私たちの学校ガイドをしてくれました。ある女の子は、初めて外国人に英語でガイドをするということで、とても緊張して、ティータイムの時間に手が震えていたそうです。

ここからは、学校見学での学びをシェアしていきたいと思います。

1. 中学校編

1. ICT化の進むフィンランド教育

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フィンランドでは、高校卒業試験のICT化に伴い、中学校段階でもICT化が進んでいました。私たちが訪問した地域では、地域にある2つの企業から、小学生から高校生までタブレット或いは、ラップトップが全員に配布されていました。また、先生によってICTの活用は様々で、今の時期は移行期間ということで生徒にも一部に決める権利がありました。

・授業

授業は基本的に、教師は電子教科書と生徒は紙の教科書を使って行われていました。各教室には、電子黒板とプロジェクターが完全に完備されており、年配の先生もICT機器を活用して授業を行なっていました。

▼現場の先生の声

「ICT機器を使い慣れていない先生にとって、授業がどんどんICT化が進んでいくことに抵抗はないんですか?」

「とっても大変だよ。でも、時代の変化に合わせて私たちも対応していかないといけないからね。その一方で、ICT化が進むなかで、少しずつ生徒と直接話す機会が減ってきていることが少し残念で、私は生徒と直接関わることが好きだし、大事だと思っているよ。」

・電子教科書

フィンランドの中学校では、先生によっては授業の中で電子辞書を使っています。そこで、生徒に電子教科書と紙の教科書のどちらがいいのかについて聞いて見ました。

▼生徒の声

(電子教科書派)

・持ち運びが簡単である。

・先生から即時でフィードバックが貰える。

(紙の教科書派)

・読みやすい。

・思考しながら読むことができる。

・教科書を往復しながら学習しやすい。

・テスト

中学校では、小テストで少しずつパソコンを使ったテストを行い始めていました。例えば、英語の授業では、スピーキングのテストをパソコンで録音して行なっていました。生徒は、一人一人自分のペースでテスト行うことができるので、先生はその間に苦手な子のサポートや、子ども同士を繋ぐ学びの空間を作っていました。

2. 一人一人に合わせた不登校支援の学級

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・先生が大切にしていること

「まずは、ここに来てくれていることを認めること。」

「その子の出来ている部分に目を向けて、言葉にして認めてあげること。」

「その子に合わせた学習環境を整えていること。」 

・教材の設定方法

① テストを受ける

② 習熟度を元に、相談を元に教科書の決定

ここでの、ポイントはその子に合わせた教科書があるという点です。また、不登校も特別なニーズのある子どもの支援ということが認められており、学年が違う教科書を用いても出席が認められ、また、もし義務教育の間に学びきれなかった場合は、10年生という

・子どもたちの実際の声

A:私は、集団の中にいることにストレスを感じてしまうから、ここでは少人数の環境で学べるから、今は毎日通えているよ。

B:私は、シリアから移民して来て、最初はフィンランド語が話せなかったらから、クラスで学ぶことが出来なかったけど、今は個別で学習を行い、話せるようになったので彼女も出来て、学校も毎日通えているよ。

3. 先生一人一人のポジティブな声かけ

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先生は、生徒一人一人の良いところにフォーカスしていました。不登校支援の教室に入っても、先生は生徒一人一人の良いところを沢山私たちに伝えてくれました。私たちが感じたことは、子どもたちは小さい時から身の回りの大人(親・先生)から沢山のあったかい言葉(愛)をかけてもらって、少しずつ自己肯定感を育んでいるんだなと感じました。私たち大人の発する言葉の大切さを学びました。

 

▼生徒の声

 「私は学校が好きです。なぜなら、先生は私たち(生徒)に対して公平に関わってくれるからです。」

 

午後からは、高校見学をしたり、湖の近くを散歩して過ごしました。まずは高校見学で校長先生からの学びをシェアしたいと思います。

2. 高校編

1. 2020年からのカリキュラム改革

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2020年から、フィンランドの高校では、教科型のカリキュラムから、教科横断型の授業に大きく変換することになります。今、その移行期間に向けて少しずつ準備が進められています。しかし、この学校では、まだどのようにカリキュラムマネジメントをしていくのか、決まっていませんでした。ここまで、大きな変化を既存の整っているシステムを変えてまで実行していくフィンランドの先生の想いを強く感じました。「教育は日々アップデートしていく必要がある」この言葉の意味を感じました。

2. 学校の中にある高校生の居場所

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この学校には、地下に生徒が休むための空間がありました。ここでは、生徒が自由に家具やゲームなどを配置することができました。面白かった点は、先生は基本的にはこの空間には立ち入ることができず、生徒自身で空間を作っている点でした。「先生が全てに介入しない。生徒だけの空間を大切にしている。」ここは、幼稚園から共通してフィンランドの先生が大切にしていることだと感じました。

 

中学校・高校の視察を終えて、放課後はゆっくり過ごす時間を大切にしています。こちらがフィンランドの湖での写真です。

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湖を散歩していると、校長先生が散歩をしているのを目撃します。つまり、校長先生も15時以降になると、仕事を終えて自分の時間をゆっくりと過ごしています。先生自身のゆとりが、生徒と向き合う時の心のゆとりに繋がっています。 

 

また、本日のリフレクションタイムでは、ここに集まった大切な仲間と自分自身の心の声と向き合うワークを行いました。自然に作られた2.3人のグループで、自分たちの好きな場所を選んでワークを行いました。

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そこでは、「開かれた質問」を通して、仲間一人ひとりの心の声と向き合います。フィンランドに来て、5日間が経過して、一人一人の心の中に様々な変化が起き始めているのを感じていました。そして、ここに集まった仲間なら、相手の気持ちを受け止めて、引き出してあげられる信頼関係も築き始めていることを感じ、このワークをすることにしました。

実際にワークを終えて、「ここで出会えた仲間に本当の自分の心の声を聞いてもらえた時間が本当に良かった。」という声を聞きました。60分という短い時間だったけど、涙を流す人も多くいました。

5日目にして、少しずつお互いのことを受け入れて、普段話さないことも安心して話せる関係性が築かれてきているのを一人ひとりが改めて感じるワークになりました。

本日のブログでは、「中学校訪問での学び」と「心の声と向き合うワーク」についてまとめてみました。

これから残りの3日間で、どんな変化が生まれてくるのかが楽しみです。

 

モイモイ。