フリースクールと学校の新しい連携のカタチ
沖永良部島という小さな環境を活かして、フリースクールと学校の新しい連携が生まれようとしています。
定期テスト期間に入り、スクールに通う男の子が「定期テストに向けて勉強をしたい。」と彼自身から話をしてくれました。これまで、20日間一緒にプログラミング学習を行なったり、ユーチューブで動画を見たり、ボードゲームをしたり、その子に合わせて、その子の好きな時間を共有してきました。
彼自身が、将来に対して抱いている不安も聞くようになり、進路についても一緒に考える時間も会話の中で生まれてきました。
私たち大人は、子どもが学習以外のことをしていることに対してネガティブな印象を持ち、どうしても学習へ誘導してしまいます。
でも人が一番伸びていくのは、その人が学びに対して必要感を感じ「やるぞ!」と決めて一歩踏み出した時です。
今私たちは、一人の男の子をフリースクールに受け入れ、「期末テストで100点を取りたい」という彼の目標に向かってテスト対策をしています。人には必ず「学びたい」欲求があり、一度学習が遅れても、いつでも学びなおすことができます。
しかし、学校という一斉授業の中で、一度学習に遅れた子を引き上げることは、40人の生徒を見ている先生にとって至難の技です。しかし、学校以外の場(フリースクール等)で学習をすることがまだまだ認められていない(出席扱い)現状があります。学校で一人一人に合わせた支援は難しいけど、外部の教育機関には任せられないというもどかしさがあります。
(これまで)
日本では、不登校になる子どもの傾向の1つに次のようなものがあります。
①学習が分からなくなる←フィンランド支援開始
②授業がつまらなくなる
③先生に怒られるようになる
④学校に行きたくなる
⑤不登校←日本支援開始
この流れの場合、日本の学校が動き出すのは⑤の不登校傾向になった段階で支援が始まります。
しかし、フィンランドでは、①の段階で公立の学校で誰もが一人一人に合わせた支援を受けることができます。(もちろん100%実現できている訳ではありません。) もし、
日本でもこのような環境を作ろうと思えば、フリースクール等の教育機関が行政と協力できる方法があると思います。
(これから)
このようなケースの場合、まだこの子は不登校になっていませんが、もしこの子のニーズが「勉強が分からないから、学校に行きたくない。」というものなら、週に1回フリースクールのような場所で個別学習が受けられると、勉強が分かるようになり、また公立の学校に通うことができるようになります。
オランダの場合も、複数の学校に通う子もいます。週に4回は、集団授業の学校に通い、週に1回は個別学習の学校に通う等、その子に合わせて学校を選択することができます。
日本でも、今フリースクールに関する法律が少しずつ整備始められています。
沖永良部で、一人一人が学びやすい環境が実現できる学校との連携のあり方を、島の教育委員会、学校現場と一緒に見つけていきたいと思っています。
まずは、このフリースクールに通っている男の子の学び方は、新しい学びのカタチの一つの事例になります(^^)これからの男の子の成長がとても楽しみです。
本日は「フリースクールと学校の新しい連携のカタチ」について、子どもの幸福度の高いフィンランドやオランダの事例を元にまとめてみました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
もし、このようなフリースクールと学校現場との連携について事例がある方は共有していただけたら沖永良部でも取り入れていけたらと思っています。