「フィンランドのような学校を作りたい。」
「では、フィンランドの学校ってどんな学校でしょうか?」
このようなイメージがあるのではないのでしょうか?
「じゃあ!子ども主体の自由な教育を始めます!子どもたち!どうぞ!」
しかし、これがなかなか難しいものです。
子ども主体の自由な教育を行うためには、子ども自身の準備が必要になります。
◯ きのくに子どもの村学園の事例・・・「こんな学校あったらいいなp.97より引用」
訪問者によると、ここでは、独自のカリキュラムが組まれており、自由な教育を行なっています。この学校が出来て、2年目はクラス名や活動内容がユニークで魅力的なものでありましたが、まとまりがないという課題がありました。しかし、15年後には、とても落ち着いていたそうです。
◯ 堀真一郎さんの言葉・・・「こんな学校あったらいいなp.98より引用」
自由な人間になるためには、成長の過程で*第一次的絆から離れなければならない。しかし、それは孤独なものであり、その孤独に耐えられる人間になることは重要である。学ぶということは、自分を解放するためのプロセスであり、知識や技術というのは目的ではなく、自由にいきていくための手段である。*母との共生、依存関係のこと
ここで私が感じたことは「子ども主体の自由な教育をするためには、子ども自身にも、学ぶための土台が必要であるということ」です。
では、どんな土台が必要でしょうか?2つの視点でまとめていきたいと思います。
① 子どもに必要な力
・学習力・・・自ら計画を立てて、分析を行い、次に繋げる力
・集中力・・・集中して学習に取り組む力(生産性の向上)
・読み書き計算力・・・生きるために必ず必要な力
・自己効力感・・・「自分はできる」という自信
「どのようにして身に付けるのか?」
・学習力・・・けテぶれ
・集中力・・・陰山メソッド
・自己効力感・・・先生の言葉かけ、態度
・読み書き計算力・・・陰山メソッド
② 関わる大人(教師)のもつべき望ましい態度(カール・ロジャーズ)
・真正性・・・あるがままの人間として生徒と関わること
・尊重と受容・・・生徒を一人の人間として尊重すること
・共感的理解・・・その子の感情も含めて全体的に理解すること
ここまでを図にまとめてみます。
子ども主体の学習を行う時にどちらを選択しますか?
もちろん目の前にいる子どもによって、子どもに合う方法は様々なので正解はないとは思います。これまでの私は、「子どもの主体」の学習が最初にくることを理想としていました。
(これまでの方針)
しかし、現状は「子ども達」の成長がある一点で立ち止まっているように感じました。
(現状)
そこで、子どもたちが社会の中で自立して生きていけるように、そもそもの「自分のやりたいことを学ぶ」ための「学習力」を磨いていくことにしました。
(これからの方針)
子ども達にとって、今まで「のびのび」と「自由な環境」で学んでいたものが変わることに、抵抗は感じていると思います。今、子ども達は「自分が好きなことを学ぶための学習力」をつけるために国が認定している「すらら」を使って「学び直し」を行なっています。
バランスとしては、
(現在)基礎基本学習:自由学習(プロジェクト学習)=9:1
このバランスを徐々に
(未来)基礎基本学習:自由学習(プロジェクト学習)=1:1
にシフトしていけるように考えています。
一つ一つ、丁寧に、ゆっくりと、子どもたちと一緒に成長しながら、
「子どもが主体の学習」にシフトしていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。