フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

第2弾:フィンランドスタディキャンプ6日目

いよいよ日本文化のワークショップ当日!!!

f:id:hamu-cute120:20180926184337p:plain

 

Iisalmiの学校現場をプレスクールから小中高等学校・専門学校まで見学して多くのことを学んできました。そして今日が大きなアウトプットの場となりました。

 

このフィンランドスタディキャンプでは、アウトプットの場として小学校で日本文化のワークショップを行います。

 

なぜ、ワークショップをするのか???

 

① フィンランドの学校現場に一番に還元できることであるから。

このワークショップを現場の先生・子どもたちはとても楽しみにしています。私たちは、フィンランドの学校現場のカリキュラムの一部を日本文化のワークショップの場として頂いて、授業を行います。フィンランドでは、価値のあるものは積極的に取り入れてくれるので、私たちの日本文化の授業には、大きな期待がかかっています。このワークショップが日本の学生とフィンランドの学校を繋ぐ大きな役割を果たしています。

 

② フィンランドで大事にしている教育観を教師として即実践。(アウトプットの場)

このワークショップがあるのは、フィンランドで学校現場を見てきた最終日周辺に行います。それまでに、プレスクールから専門学校までを体系的に見てきて、日本の教育観という枠を超えて、「子どもにとってより良い教育」とは何かを、思考するようになってきている状態です。この一番思考が高まっている時に、現場で教師として実践するからこそ、これまでに考えたことのなかった授業を実践することができます。参加者の中には、教師を志す人も沢山います。この場がその人の授業感を変える大きなきっかけになることを願っています。

 

③ フィンランドの小学生と授業を通して、直接関わることでより子どもについて知るため。

授業見学だけでは見えてこなかった子どもの姿を授業では沢山感じることができます。例えば、教師の言葉かけ一つで子どもの反応は大きく変わるし、発達段階によっても大きく異なります。また、フィンランドの学校現場ではインクルーシブ教育を積極的に取り入れていたり、外国籍の子どもが同じ1つの教室で学んでいることが多いです。その中で私たち教師はどのようにフォローし、どう子ども同士を繋ぐのか、或いは全ての子どもの学びを保障するためには、どんな資源が必要なのか。教師として子どもと関わるからこそ、これまで見えてなかったものを再発見することが出来ます。

 

実際のワークショップの様子

 

マリメッコチーム

f:id:hamu-cute120:20181021120631j:plain

 

アクティビティ:紙飛行機でギネスにチェレン

目的:Introducing Japanese traditional origami culture, and making the trigger for children to have interests for foreign countries’ cultures.

実際の様子:

授業中は、日本人の先生の周りに子どもたちが集まり、一生懸命に折り方を聞いていました。会話は英語も日本語も通じないけど、一生懸命お互いに思いを伝えあいながら、心で意思疎通をしていました。私たちにとっても、フィンランドの子ども達にとっても、心とジェスチャーでコミュニケーションを交わして通じ合ういい経験になったと思います。

授業後は、紙飛行機を飛ばして学校中で遊んでいました。また、プレゼントで貰った新聞紙で作った兜を身につけて、遊んでいました。

 

 

ムーミンチーム

f:id:hamu-cute120:20181021120804j:plain

 

アクティビティ:四季の塗り絵

目的:日本とフィンランドの四季の文化を比較することで、相違点に気付き、異文化に興味を持てるようになる。

実際の様子:

色塗りをすると、面白い発見が多くありました。日本で人の髪の毛を塗ると、必ず黒か茶色で塗ります。しかし、フィンランドの子どもたちは緑やピンクなど様々な色で髪の色を塗っていました。改めて周りを見渡すと、子どもたちの紙の色は、皆それぞれ。校長先生の話にもありましたが」、基本的にフィンランドの学校には校則が存在しません。また、桜の木の色は、ピンク色で塗っている子がいて、驚きました。

 

③サウナチーム

f:id:hamu-cute120:20181021120821j:plain

 

・アクティビティ:箸でものを掴むゲーム

・目的

ゲーム形式で遊びながら日本の文化を学ぶことで、日本の魅力をたのしく知ってもらい。また、この授業を通して日本に対して理解を深めることでお互いの国の架け橋となってほしい。

・実際の様子

授業中は、子どもたちにとっては挑戦の場です。中には、箸が持てずに泣き出してしまう子もいました。ここでも発見がありました。フィンランドの子どもたちの競争に対する考え方です。日本の子どもたちに競争を求めると、全員が同じ条件で始めて、少しでも条件が違ったり、ずるをする子がいると喧嘩が始まります。しかし、フィンランドでは、競争をさせても、喧嘩が起きるどころか、終始穏やかな雰囲気です。中には競争中に助ける子も・・・。フィンランドの子どもたちは、人と比べるよりも、過去の自分と比較することを大事にしています。

授業後は、昼食だったので、子どもたちは箸でご飯を食べていました。初めて使う箸にテンションが上がり、楽しそうにご飯を食べていました。学んだことを即実践!!!素晴らしいですね!!!

 

日本文化のワークショップを終えて先生方より沢山のお礼の言葉を頂きました。

 

以下校長先生より

 

『Please, tell best wishes to all your group and many many thanks for this day!

Students and teachers were very happy for your visiting and work shops.

I wish if they are sometimes coming back to Finland, they could be longer time in Iisalmi. So then we can do also something else than only teaching and being in school. 』

 

このワークショップでは、私たちの学びはもちろん現地の子供たち、先生方が何より楽しみにしてくれています。子どもたちは普段の生活では経験できない、日本の文化を直接体験したり、実際に日本人との関わりを通じて外国の人とコミュニケーションをとる素地を養っています。今後もワークショップを通じて現地の子どもたちに『日本の魅力』を伝えていきたいと思います!!!

 

午前11時18分 学校出発

 

f:id:hamu-cute120:20181021120910j:plain

*ワークショップを終えると分かれも名残惜しくなります( ;∀;)

 

ワークショップを11時15分に終えたチームもありますが、電車の時間の関係で早めに学校を出発します!学校からホテルに向かうバスの中では、心地よい達成感の雰囲気に包まれていました!現地の人も私たちもHappyになれるこのワークショップの成功は、参加者の想いにかかっています。

 

第1回から第2回にバトンが繋がれ、第3回にバトンが繋いでいきます!!

第1弾 スタディキャンプ(2018.2)

f:id:hamu-cute120:20181021121150j:plain

         ↓

第2弾 スタディキャンプ(2018.9)

f:id:hamu-cute120:20181021120959j:plain

Iisalmi最後の集合写真!!! 

 

午後 13時 電車移動

再びIisalmiからHelsinkiまでの500kmの旅が始まります。たった4泊5日の滞在でしたが、来た人が皆んなHappyになれる、また帰ってきたいと思える町です。

 

電車の中では人生について語ったり、教育について語ったり、眠ったり、ゆったり過ごしました。

 

18時 ヘルシンキホテルに到着

ワークショップを終えた達成感からか、この日はホテルのディナーを頂きました。1人20€で最高のディナーを頂けました。

 

f:id:hamu-cute120:20181021121545j:plain

 

そして、ディナーの後はフィンランドでこのスタキャンでとても大事なサウナに入りました。そのサウナの中で話したのが、

 

『このまま終わりたくないよね。』

『もっとアウトプットをしたい。』

『この12人で集まるのは最後の夜だから、もっと皆んなの事を知りたいし、教育について語りたい。』

 

そんな思いが溢れ出て来ました。そして、皆んな同じ思いでした。このキャンプの主体は参加者です。参加者の素直な思いを形にしていくことを大切にしています。

 

そして、早速22時30分より12人が男子部屋に集まり、語る会が始まりました。

 

午後22時30分 語る会

f:id:hamu-cute120:20181021121758j:plain

12人が集まると、語る会を進めるにあたっても色々なアイデアが出てきます。

これまで、ワークショップを企画してきた人が数人いたので、そこでしていたことを取り入れて語る会を進めていきました。

 

①チェックイン

今の率直な気持ちを共有して徐々にワークに気持ちをシフトしていきました。

『充実感』『寂しい』『眠い』『ワクワク』

『皆んなともっと話したい』

率直な気持ちを共有することで、相手の状態を知り、温かい安心した雰囲気ができました。

 

②話したいテーマを挙げて、グルーピング

・教育について

部活動の在り方、モチベーションの低い子どもの動機付け、教員の多忙、社会教育等

・自分や今後の進路について

 

③グランドルール決め

・相手を否定しないこと

・率直であること

・???

グランドルールを決めることで、安心した雰囲気が更に生まれました。

 

④分科会のような形で語る会スタート

ここで、大事にしたことが自由なスタイルです。

 

この日は2時位まで語り、ようやく就寝。

この12人のメンバー全員で一緒に過ごす夜はもう二度と来ないこないでしょう。

でも、この12人全員で話したことは、きっと全員の記憶には刻まれました。

一瞬一瞬を大切に、残りの12人での時間を大切にしたいと私自身も感じました。

 

明日はフィンランドの附属学校を訪問します。これまで見て来たIisalmiの田舎の学校との比較が出来ることを楽しみにしています。

 

ではでは、ヘイッパ!!!