本研修目玉の一つ!!!ヘルシンキの附属学校視察!!!
ヘルシンキの附属学校を案内してくれた神対応な高校生達!!!
ヘルシンキの附属学校とは???
フィンランド国内最大の大学、ヘルシンキ大学の付属校。同大での教員免許取得を目指す学生を教育実習生として毎年数回受け入れ、指導を行う。先生の卵を教えられるほどの技量を持った教員が揃っていることや、同大学と共同で企画するカリキュラムなどにより、フィンランドの最先端の教育を学べる場所として、世界中から視察団が訪れる。
今回のブログの中で伝えたいこと
(1)生徒は学校に何を求めているのか?
(2)先生方はどのような想いで働いているのか?
(3)都会と田舎の学校の比較
この2点についてまとめていきたいと思います。
(1) 生徒は学校に何を求めているのか?
この答えを探るために、生徒にシンプルに質問を行ってみました。
「学校は楽しいですか?」「今の学校に満足していますか?」
驚くべきことは、ほぼ100%の子どもが今の学校に満足しているという回答でした。
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「なぜ100%の子どもが満足しているのか?」
次に、満足している要素を生徒に尋ねてみました。
その中で最も大きな要素はこちらです!!!
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「高校に進学する前に10校以上の高校を見学して進路を決めている。」
この地図は、中学生の廊下に貼ってあったものです。よく見てみると、ヘルシンキの
地図の中には、学校名とその学校の情報が書いてあるバーコードが書いてありました。
子どもたちは、休み時間にこのバーコードを読み取り、自分の気になる学校に平日の
学校のある時間に見学に行きます。
つまり!!!
進路選択を行う際に、学校見学を通じて、実際に自分の肌で感じて進路選択を行っていました。
これにより、入学前のギャップと入学後のギャップが限りなく小さくなり、生徒たちは楽しく学校生活を送れているようでした。
では、次に浮かび上がってくる疑問は、10校以上の学校を見学して、何を基準に学校を選んでいるのかが気になります。
そこで、「生徒は学校に何を求めているのか?」
という問題を生徒に投げてみました。
ここでも日本の中学生が高等学校を選ぶ基準に出てこない 回答が多く出てきました。
上から多かった回答を紹介していきます。
①少人数(20人の学校:平均40人)
フィンランドの高等学校の平均人数は40名です。なぜ、少人数がいいのかというと、
③の理由である、先生や生徒同士での人間関係が築きやすくなるからです。また、
少人数の方が授業中も先生に質問がしやすいと話していました。
②学校で趣味が見つけられる・できる(設備:音楽等)
自分の趣味をすることができるのかが、高等学校を選ぶ基準の一つであることに驚きま
した。日本でいう部活動が強いかどうか、自分の入りたい部活がそこにあるかどうかと
いう基準に似ているのかと思いました。実際に、フィンランドの子供達は、空きコマ
(フィンランドの高校は単位制で空きコマがあります!)で音楽を楽しんでいました。
③人間関係、コミュニケーション取りやすい
少人数であるからこそ、学級はもちろん、学年全体の仲もとても良かってです。ここで
の人間関係が生涯続くことも多いみたいです。生徒にとって、人間関係の環境を整える
ことが、安心して、学校生活を送る上で大切である事を感じました。
④良い先生
生徒(高校生)が考える「良い先生」とは?
・教師がモチベーションを高めてくれる(3人)
→具体的には......情熱(教科の専門性、教育へのマインド)
・理解できる(分かりやすい)説明
・フリーダム(生徒の裁量権)(2人)
→宿題を自分で決められる....生徒を信頼している、生徒の自立を大切にしている。
ここで感じたことは、日本の高等学校の先生も生徒の大学進学に向けて上記のことに
精を出していると思いました。寧ろ、辛い大学入試に向けて、モチベーションを与えて
くれた高等学校の先生の凄さを感じました。私自身も、高校入学時には最下位層で入学
しましたが、先生の声かけにより、モチベーションが高まり、学年で上位層に入学して
すぐに入ることができました。
(2)先生方はどのような想いで働いているのか?
次に、高等学校の先生がどのような思いで働いているのかを実際にインタビューしてみました。
(美術の先生)
・生徒のモチベーションを上げること。
(動画、映像、自分で作ること、クリエイティブ、生徒のしたいことを尊重)
・教科の専門性を高めること。
(図工の先生)
・Get capacity, possibly out of students.
→生徒の可能性を引き出し、新しいものを創造する事
↓どのようにしているのか??
・Iisalmiもフィンランドでも教師は、子どもを中心に授業を行っている。
これらの事は、「先生の時間的なゆとり」が支えていると感じました。
日本の先生は、学習指導、生徒指導、部活動指導と1日12時間近く労働しています。
恐らく、ここまで生徒のことを思い働いているのは日本の先生だけだと思います。
「もし、日本の先生にゆとりができたら?」日本の先生は、教材研究や、個別での指導
などもっと生徒のために時間を使えるようになります。
(3)都会と田舎の学校を比較して
都会と田舎の学校を比較して改めて感じたのが、生徒の学びの質に大きな格差はないと
いうことです。生徒の学びの質を支えているのは「教師の専門性」と「教師が考える、
教育目的の一致」だと感じました。
教育は「未来を生きる子どもが幸せになるため」にあると、色々な先生と話して感じま
した。
この附属学校の視察は、様々な奇跡が重なって行う事が出来ました。
この訪問を受け入れたくれた、ヘルシンキの附属学校、繋いでいくれたしん君、
そしてしん君の友人には沢山の感謝を感じました。
明日はいよいよ最終日です!!!!
モイモイ〜〜〜!!!!