フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

フィンランドの学校紹介~町で1つの中学校紹介~

「子に応じた教育」を大事にしている小学校と中学校ではどのような違いがあるのだろうか?

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*私が滞在していたIisalmiの街並み

 

(タイトル)

1. 中学校概要

2. 特色のある教育

1)キャリア教育

2)英語教育

3)支援が必要な子への教育(特別支援教育

4)自由選択科目

3. 最後に

 

1. 中学校概要

 

(中学校の特長)

・Iisalmiで唯一の中学校(7-9年生)

・全校児童約600人(1クラスの規模は20人前後)

・学校は15時には全て終わる。(先生も15時に帰宅)

・全ての教室に電子黒板、プロジェクター完備(100%電子教科書使用)

 

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*生徒は一人一台のパソコンを持ち、授業で使っています。

 

2. 特色のある教育

1)進路選択について

・自分の長所を考える授業〈通年〉

・職業について調べてプレゼンを行う授業〈中学1年〉

・年に1回(2週間)の職業体験〈通年〉

・高校・専門学校の先生が授業に来て説明会の実施〈中学3年〉

(クラス単位でワークショップ形式で実施)

・個別での面談〈通年〉

 

フィンランドでは、中学校卒業段階で、普通科の高校か職業専門学校に進学するかの大きな進路選択があるので、 将来について考える機会が授業の中で多くありました。

フィンランドでは職業専門学校と普通科の高等学校への進学割合は1:1です。

日本だと、職業専門学校:普通科=3:7です。

 

(日本との大きな違い:職場体験)

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生徒は、中学1年次に、職業についてグループに分かれて調べる時間があります。それを元に、生徒は自分が興味のある職業を決めて、生徒自身で職場に電話を行い、職場体験のアポイントをとります。生徒は2週間、職場で仕事を経験するだけではく、現場で働く人にインタビューを行います。これらの経験を通して自分と向き合い、卒業後の進路を少しずつ考えていきます。

 

(実際の生徒の声)

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キャリアガイダンスの授業の中で、実際に進路選択を行う時期である中学3年生と交流する時間がありました。その中で、中学生と「将来の進路」について対話を行いました。これだけ、3年間の中で自分の将来と向き合う時間があるので、自分のやりたいことを見つけている生徒が多いと思っていました。しかし、実際に中学生と話をしてみると、4割の子は進路選択は決まっておらず、更に殆どの生徒は将来どんな職業に就きたいのかが決まっていませんでした。

 

ここで感じたことは、学校がどれだけ「自分の将来と向き合う機会」を提供しても、生徒は将来について悩むということです。やはり、大事なことは学校が機会を提供することに加えて、生徒自らが自分の人生を切り拓くこと。=自分の意思」である。

*ここに関して深く考察をしている記事を紹介します。
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2)英語教育について

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フィンランドはどの地域でも、質の高い教育の機会均等が保障されています。そんなフィンランドでも、都会の学校と田舎の学校の生徒の英語力を比べると差を感じる場面がありました。フィンランドでは、都会では5.6年生になると、日本の大学生程度の英語を話すことができます。しかし、田舎の学校になると、日本の中学生程度の英語力です。授業方法、先生の質の高さは同じですが、環境(日常生活の中で英語を使う機会があるかないか)で、英語力に差が生まれていました。

 

英語教育事情に関しては、こちらに詳細をまとめてあります。↓↓↓

 

educationxfinland.hatenablog.com

 

 

授業における日本との違いは、日本は受験のための読み書きに偏る授業になりがちです。その一方で、フィンランドでは、毎時間スピーキングの時間が取り入れられます。「できる・できない」も大事ですが、英語は「使う」ためにあると先生が話していました。

 

3)支援が必要な児童の対応

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・テンパリさんの存在

クラスの中には、必ず支援が必要な子どもがいます。もちろん、特別に支援が必要な生徒には特別支援の先生がつきますが、どの生徒にも気持ちが不安定になる時期があります。そんな時に対応するのが「テンパリさん」です。テンパリさんは、精神的に不安定な子どもに対して、「精神的に不安なのには必ず理由がある」と考え、その生徒と向き合います。担任の先生が1人で抱え込むのではなく、教職員全体で一人の生徒をサポートする体制がありました。

 ・児童が主体的に選択して、補習授業を受けることができる

生徒の中には、授業についていけなくなる生徒が必ず出てきます。その場合は教科に応じて、生徒が補習授業や個別指導を選択することができます。フィンランドでは、ボトムアップの教育を大事にしているのが分かります。

 

4) 自由選択科目がある

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(自由選択科目とは???)

Optional subjects are subjects every 7th grader chooses for 8th and 9th grade,everyone chooses three from a long list of options, there are languages, art, handicraft,sport, computer science, home economics, music, self expression etc etc. Every optionalsubject is 2 hours per week, so together three subjects is 6 hours and they last the samesubjects two years.

生徒は3年間自分が興味関心のある教科を選択して、週に2時間学んでいきます。

(言語、図工、スポーツ、コンピューター科学、家庭科、音楽、自己表現から選択)

 

生徒は3年間自分が興味関心のある教科を選択して、週に2時間学んでいきます。

(言語、図工、スポーツ、コンピューター科学、家庭科、音楽、自己表現から選択)

 

日本では、全ての生徒が同じ教科を同じ時間だけ学びます。一人一人が「好きなこと」を学べる環境があることで、他者との違いを認め合えたり、自分の好きなことを見つけ、深められる「本来の学び」が出きるのではないかと感じました。この時間の生徒の表情はとても輝いていました。

 

3. 最後に

1)キャリア教育

学校は機会は与えますが、最終的に大切なのは「自分の意思」です。職場体験が、学校が決められた場所から選択するのではなく、自分の意思で選択できるのが良いと思いました。日本でこれができるのは大学生からだと感じました。日本では、大学生はバイトやインターン等将来の選択を行う上で多くのことを経験できる機会があります。今経験が中学校で必要なのか?大学からでいいのか?

 

2)英語教育

「英語を何のために学ぶのか?」「受験のため?」「生きていくため?」ここまで目的が異なるからこそ、同じ年数学校で学んでも、「生きた英語力が身につくのか、身につかないのか」大きな差が出てくるんだと思いました。何をするにしても「実感をう必要感」って大事だと感じました。この機会を学校現場でどのように作っていくのか?ここで私がカンボジアの学校でインターンをしている時に、世界の学校現場をスカイプで交流したものを紹介します。

 

youtu.be

詳細リンクはこちらです!!!

education.microsoft.com

3)合理的配慮

フィンランドではボトムアップの教育を大事にしています。「学びたい、けど、学べない」環境が極めて少ないと思いました。フィンランドでは、全ての子どもの学びを保証するための手立てが徹底されています。日本では『学び合い』によってこの課題を解決している実践が多くあります。

note.mu

4)自由選択科目

「学校の役割とは何でしょうか?」その答えの一つとして子供たちが「学ぶことが楽しい」と感じれるものを見つけることだと思います。今の学校教育だと、学びの多くは受け身になりがちです。中学校になると、「なぜ学ぶのか?=受験に合格するため」このように洗脳されているなと感じます。「学ぶことの面白さ」を子どもたちに感じて欲しいなと思います。その手段として、この自由選択科目はあると感じました。

 

次回は高等学校について紹介していきます!!


モイモイ!!!