このコーナーではSNSで挙げられた質問に対して、いつもよりはライトに返して行きたいと思います。
本日は記念すべき質問1回目になります!!
「フィンランドではアカデミックな本がフィン語より英語が多く、フィンランド人がフィン語(サミ語)より英語を重視している。これから先問題になるかもしれない。」と聞いた事があります。肌感覚でそんな気がしますか?
この質問に「英語教育」という視点から現場で感じたことをお伝えしていきたいと思います。
(目次)
1)フィンランドの英語教育
2)質問者への回答「英語≫フィンランド語って本当???」
1. フィンランドの英語教育
2)質問者への回答
「英語≫フィンランド語って本当???」
フィンランド人が英語を学ぶ理由の一つとして、「必要感」が日本人と比べると圧倒的に高いです。理由としては、フィンランド人の人口は約500万人です。これは、日本でいう福岡県の人口程です。(国土は日本とほぼ同じです。)
つまり、フィンランド語の話者が少ないので、フィンランドではアカデミックな本は殆どが英語でした。実際にオウル大学の図書館に行ってみると、英語のアカデミックの本が多い印象でした。
だからこそ、フィンランド人は、「生きるため」に英語を学んでいました。
では、このままの状況が続くと、「母国語である「フィンランド語」を話せる人が少なくなるのではないか?」或いは「正しいフィンランド語を話せる人がいなくなるのではないか?」そんな危機感は若干現場にいて感じました。
どんな場面で感じたかというと、「英語の授業」の中で感じました。
日本では中学以上は「オールイングリッシュ」で英語の授業をすることが推進されています。しかし、フィンランドでは逆でした。中学・高等学校でも「英語の授業はフィンランド語で行うこと。」とされていました。
なぜなら、フィンランド語は英語と比べると、とても複雑な言語であるので、
授業で用いることで、英語とのバランスを取る方針を現場でとっていました。
もちろん、国全土で行っているわけではありませんが、私が訪れた学校では、先生も生徒も英語を流暢に話せるにも関わらず、教師はフィンランド語ベースで授業をしていました。
まとめます。
「フィンランドではアカデミックな本がフィン語より英語が多く、フィンランド人がフィン語(サミ語)より英語を重視している。これから先問題になるかもしれない。」と聞いた事があります。肌感覚でそんな気がしますか?
↓
「感じました!」
でもフィンランドの先生は、このような現状を敏感に察知し、授業の中で英語とフィンランド語のバランスを取っていました。
質問頂き有難うございました!