フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

第2弾:フィンランドスタディキャンプ5日目

いよいよスタディキャンプも5日目を迎えました。

 

これまで、フィンランドのプレスクール、小学校2校、中学校、高等学校を

見学してきました。本日は、中学卒業後に半分の生徒が進学する職業専門学校を

訪問します。そこでは、フィンランドの生徒がどのような環境で、将来の意思決定を

しているのか真相に迫ります!!!

 

このツアーもいよいよ後半戦のスタートです!!!Time fries!

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専門学校に入ると、待っていたのはこの展示「ようこそ」です!!!

この専門学校では、ビジネスを学ぶコースがあり、そのコースの生徒が作って

歓迎してくれました!!!

 

(専門学校の特長)

・中学を卒業した50%の生徒が通う職業専門学校

・職業資格専門学校、専門職業資格、上級職業資格を取得可能

・10年生の教育

・移民の教育

・100の資格を1つの学校で取得できる

 

午前 専門学校1校目訪問

午前8時 専門学校に関するレクチャー

 

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専門学校の理事の方と専門学校について質疑応答

(ここでの学び)

① 生涯学習と学費について

専門学校では、16歳から60歳までの人が同じ教室で学んでいることもあります。何歳になっても学び直せる環境、価値観があるのがとても魅力だと感じました。また、学費に関しては、何歳から有料とかいう決まりはないですが、約大学を卒業する年齢までは無料で学ぶことが出来ます。(就職していなかったら無料等)また、働きながら学校に通い、資格を取り、次のキャリアに進めることができるのも魅力だと思いました。

 

② コースの選択について

フィンランドの専門学校では、進学後もコースを柔軟に変更することができます。例えば、最初はヘアーデザインのコースを専攻していたが、途中でビジネスのコースに移ることも可能です。この専門学校では100以上の資格が取れるため、進学後も「自分が何をしたいのか」と向き合いながら、進路を再選択することができます。

 

③ 先生と生徒の評価制度について

・生徒の評価制度

専門学校では、個別にカリキュラムを作成しています。なので1000人の生徒がいれば、1000通りのカリキュラムが存在します。そして、評価方法なのですが、担当の先生が1人で評価をするのではなく、生徒を受け入れた企業の担当した人も生徒も評価します。

・先生の評価制度

先生の評価制度が存在します。生徒は先生を評価して、生徒のフィードバックに応じて改善のための会議も行われます。また、場合によっては担当の先生を変えることもあります。生徒の学びを第一に保証しているのが分かりました。

 

午後9時 学校ツアー

数多くあるコースの一部を見学しました。

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 (工業系のコースを見学)

建築系や工業系の機械が多く置いてありました。私たちが訪れると、機械について親切に教えてくれました。

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(ヘアーデザイン見学)

一斉授業ではなく、個別でYouTubeを見ながら学んでいました。

実際にここでは、予約制で髪を切ることもできます。 

 

午前10時 移民の語学教育を見学

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フィンランドでは、移民、難民の受け入れを行っています。

主にここに通っている生徒は、結婚してフィンランドに移住してきた人、

難民としてフィンランドに来た人たちでした。

フィンランド語を学ぶコースは大きく2つ(基礎と応用)ありました。

 

(語学を学ぶ目的)

・移住してきた人も語学を習得して、働けるようにするため(納税者の育成)

・コミュニティを形成するため(ライフスタイルの充実)

語学を学ぶことで、その国で生きやすくなります。私自身も、これまでの経験から語学は「生きていくため」に学ぶのが一番の理由だと感じています。もし、その国の言語が話せなかったら、情報も入りにくく、あらゆるコミュニティに属することも難しくなります。語学を習得すれば、働くことも可能になります。フィンランドでは、移住してきた人も貴重な労働力として捉えており、無料で語学を学べる機会を提供していました。

 

午前10時半 10年生の教室見学

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専門学校では10年生の受け入れも行っています。

(10年生とは?)

成績が不本意であったり、希望する高校に進学できなかった生徒が、自分の意志で10年生に進級することができます。最大で1年間在籍することができて、在籍期間は生徒自身が決めることが出来ます。10年生を終了した生徒は、職業専門学校では1年間飛び級が出来たり、普通高校に入学しても単位制のために早ければ2年で卒業が出来るので10年生をしても、不利になることはありません。

また、10年生の在籍期間に、職業専門学校の様々なコースを体験することが出来、自分の選択したいコースをゆっくり決められることも魅力の1つです。

日本で中学校に4年間通う生徒は、「落ちこぼれ」とみなされるかもしれませんが、先生に聞いたところ、10年生は少しも恥ずかしいことではない、という答えが返ってきました。 

 

午前11時30分 写真撮影

私たちのことを温かく迎え入れ、半日面倒を見てくれた先生と写真を撮りました。

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 フィンランドスタキャンも1回、2回と重ねるごとに現地の先生との信頼関係が構築され、お互いに再会することが楽しみになってきています。来年の2月に再会を約束しました。

 

午後 専門学校2校目訪問

 

午後12時 昼食@専門学校

お腹もすいて、早速専門学校2校目でランチタイム!!!!

小中学校と異なり、ランチの質も上がりました。

生徒はもちろん無料でランチを食べることが出来ます。

 

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先生と一緒にランチを頂きました。

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 本当にどの学校でも私たちのことを温かく受け入れてもらっています。現地の先生方に感謝の気持ちで一杯です。

 

午後13時 授業見学スタート

 

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(介護を学ぶコース)

このコースで学んでいた年齢層も20歳から40歳と年齢層に幅がありました。また、印象的だったのは、年齢が20代後半の生徒で、最終学歴が高等学校で、その後空白の期間(約5年)があって、看護師を目指し始めた生徒が複数いたことです。日本だと、大学を卒業するとすぐに仕事を決めて働かないと、就職に不利になることが多いです。何歳になっても自分の就きたい仕事に向けて学べ、再就職できる環境があることを改めて感じました。

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(ビジネスを学ぶコース)

入口に「ようこそ」の飾りつけをしてくれた生徒たちです!!

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(一緒にロシア語の授業を受けました。)

 

午後14時 ティータイム

 新しい学校を訪れるたびに、美味しいフィンランドのスイーツで「おもてなし」をしてくれます。

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そして!!!なんと!お土産まで頂きました!!!

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こちらは、チョコレートに似たコップです。(笑)

 

最後は、先生方と一緒に記念撮影をしました。

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学校現場での一つ一つの出会いが本当に素敵なもので、ここで得た学びを必ず日本の社会、教育、これから出会う子供たちに還元していこうという思いが強くなります。

今日の一番の学びは「フィンランドには、生涯教育が根付いていて、何歳になっても学べる環境があるということでした。そして、学べる環境が整っているからこそ、生徒は自らの意志で選択(モチベーション)し、歩んでいく必要があることを学びました。」

 

18時 リフレクションタイム

毎晩18時から1時間、その日の学びを振り返る時間を設けています。この時間が一番学び、発見が多い時間と言っても過言ではないです。12人が12個の視点で1日学校見学を行います。リフレクションでは、自分がその日に学んだ12倍の学びを得ることができます。5日間の学校見学で60日分の学びが得られるのは、この時間があるからです。12人が主体的に学ぶからこそ、このスタキャンには大きな価値が生まれます。

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この時間はスイッチが入ります。

 

19時 フリータイム

この日の夜はIisalmiでベスト3に入るレストランで晩御飯を食べました。4人で5つのメニューを頼み、シェアをしました。値段も1人当たり20€前後で、お腹も心も満たされました。

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私たちの数えきれない思わぬ言動にも温かく対応して、最高のサービスをしてくれた

店員さんです!!!

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明日はいよいよ学校現場での日本文化のワークショップです!!!

子ども達も先生も私たちのワークショップを心から楽しみにしています!!!

明日は頑張るぞ!!!!