フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

家族(奥さん)を大切にするフィンランド

f:id:hamu-cute120:20190705140947j:plain

フィンランドは家族を大切にする文化があります。

「どれくらい家族のことを大切にしているのか?」

あるフィンランドの小学校で働く校長先生の働き方から、フィンランドの先生の働き方を見ていきましょう。

 1. 全職員の中で一番早く帰る校長先生

f:id:hamu-cute120:20190619230401j:plain

金曜日の13時半になると、校長先生がとても急いで仕事を済まそうとしています。 

私 :「他の先生が働いているのに、校長先生はもう帰るんですか?」

校長:「今日はこの後、奥さんの実家に帰るからね〜」

私 :「日本だと、校長先生が先生方より早く帰るのは考えられないです。」

校長:「え!!!!」

私 :「それに日本だと早くても17時頃までは家に帰れない雰囲気が。。。。」

校長:「何で???」

私 :「他の先生が仕事をしてるので、自分だけ帰るのは、、(職員室文化?)」

校長:「???、OK、、、それだと家族で過ごす時間はかなり短いんだね!」

   「ここは、1st is family, 2nd is relax time, 3rd is hobby..5th is working..!! 」

私 :「日本は、1st is working, 2nd is associate with collegue, 3rd is family??」

 

このように、フィンランドでは職員一人一人が、自分の仕事を終えると順に帰宅していきます。日本では考えられないのですが、低学年の先生は13時に授業が終わるので、授業が終わるとすぐに帰ります。フィンランドでは、勤務時間の長さに合わせて給料が支払われるのが一般的なので、自分の希望するライフスタイルに合わせて働き方をアレンジすることができます。

例えば、幼い子どもがいる頃は、子どもの下校時刻に合わせて退社することもできます。他にも、午後からは別の仕事をしたいと思えば、午前が学校勤務で、午後からは別の職業をすることも可能です。日本でいう、非常勤講師という働き方がもっと日常的に行われているような感じです。

2. 育児休暇をフルで消化する校長先生

f:id:hamu-cute120:20190705235642j:plain

9月に校長先生の家を訪れた時に、旅行のパンフレットを開いています。計画としては、1ヶ月間の旅行に行くみたいです。どうやらフィンランドでは、9週間の父親の育児休暇を取ることができるみたいです。校長先生はとても嬉しそうな表情をしています。

私 :「旅行に行くの?」

校長:「今年の春にスリランカに1ヶ月行く計画を立てているんだ!」

私 :「育児休暇を校長先生が取れるんですね!!!」

校長:「幸運なことに、フィンランドでは父親も9月の育児休暇が取れるんだ!」

私 :「その間は、誰が学校運営をするんですか?」

校長:「教頭先生が代わりに学校運営はするよ!」

私 :「でも、2月の末からは、学校は長期休みに入るのに、そこで育児休暇を使わないで、学校のある日に使って、周りの先生から何も言われないのですか?」

校長:「???もちろん!大丈夫さ!」

私 :「つまり、育児休暇を2月に1ヶ月使って、その後に2週間のスキー休みがあるってことですか?」

校長:「もちろん!」

 


今では、フィンランド人の男性の8割が育児休暇を取ると言われています。元々は、フィンランドでも、今の日本と同じで、制度はあったとしても男性が育休を取ることは少なかったんです。会社の目、世間の目、そして給料減額という現実、そういう理由が根付いており、なかなか取りづらい環境でした。しかし、制度が変わり、育児休暇の間も給料の7~8割を支払うようになりました。その後徐々に、この父親休暇制度を取得する人が増えていきました。

3. 育児もしっかりする校長先生

▼ある日の校長先生の1日

f:id:hamu-cute120:20190706001751p:plain

これは、校長先生の日常です!日本の育児の方法との違いがいつくかあります。

1. 父親も育児に参加

校長先生でも、育児は行います。そもそも、校長先生で1歳の子どもがいることも驚くべきことでした。何と校長先生はこの時は30代後半でした。校長先生は15時には毎日育児のために仕事を終え、自宅に向かいます。そして帰宅すると、家事という次の仕事が始まり、育児をしていた奥さんとバトンタッチです。15時からは、晩御飯の買い物、料理、空いた時間で子どもの習い事の送り迎えを行います。

2. 奥さんの趣味の時間の確保

フィンランドでは、夫婦共働きが一般的なので、育児後にすぐに奥さんも仕事に復帰できるように日常的に外との繋がりを持つための時間を作っています。そもそも、旦那さん自身が、育児はとてもストレスがかかることというのを実際に経験して知っているので、奥さんの休む時間(趣味の時間)を作ってあげていました。これにより、お互いにストレスをかけることなく、夫婦で共同して家族を支えていました。

3. 夫婦だけでゆっくりする時間

また、フィンランドの子どもは9時には就寝して明日に備えます。そして9時から10時半までは夫婦だけで過ごす時間を意図的に作っていました。子どもといる時間と同じように夫婦だけで過ごす時間を大切にすることで、お互いの思っていることを伝えあったり、子どもがいる時には落ち着いて話せないこれからのことを話していました。

日本で育った私がフィンランドの家族の様子を見ていると、校長先生が大変そうだなと少し同情しましたが、育児をしている奥さんの大変さも一緒に知りました。

 

ここまで、フィンランドの校長先生の育児のエピソードをまとめてきました。

男性が働き、女性が家事をするという考え方も日本では少しづつ変わってきていますが、日本では、育児休暇の制度を利用する父親はほとんど存在しません。

毎日は大変かも知れませんが、フィンランドの家族のように、たまには家族との過ごす時間を少し意図的に多く設けたり、奥さんに育児から休む時間を作ってあげたり、夫婦だけの時間を作ってあげたりしてみて下さい。

きっと奥さんも子どもも喜ぶと思います。

本日はフィンランドの家族の在り方についてまとめて見ました。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

▼オススメのフィンランドの家族の雰囲気がわかる動画です。

ムーミンの言葉「家族ってものにはちょいちょいまったくうんざりするものよね」

1時間8分から家族の様子が紹介されています。


世界ふしぎ発見 ムーミン フィンランド流生活術 世界ふしぎ発見!

 

最後に案内です。

今私は8月に行われる東京でのフィンランド教育についての講演に向けてブログを書いています。思考の整理はもちろん、目的は私が学んできたことを講演以外の手段でも伝えていきたいと思っています。

 

▼講演の詳細はこちらです。

f:id:hamu-cute120:20190702002759p:plain

 

明日のブログも楽しみにしていただけたらと思います(-^-^-)

モイモイ!!!