フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

「違い」を受け入れられる子どもたち

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沖永良部のある小学校の相撲大会に参加してきました。沖永良部島では、学校行事の一環として相撲大会というものがあります。

この相撲大会には、サランセンターに通う子どもたちも参加していました。

この小学校は全校児童が約50名の小規模校です。そして、学校には「家族」のような雰囲気が流れています。

子どもたちの関わりを観察していると

「◯◯◯お兄ちゃんこれ教えてよ!」

「◯◯◯お姉ちゃんこっち来て!」

まるで家族のように異年齢で子ども同士が関わっている姿が見られます。

 

今日の相撲大会でも、子どもたち同士でお互いを支え合っている様子が沢山見られました。

私たちの学校に通うADHDの男の子(A君)がいます。現在小学5年生になり、この地域、学校で育って来ました。

 

(相撲大会でのエピソード)

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(初戦)
A君が土俵に上がります。

そして試合がはじめまりました。

A君は不安そうな表情を見せます。

「はっけよーい、残った」

行司の掛け声に合わせて試合が始まり、すぐにA君は倒れてしまいました。

A君は泣き出しました。

悔し涙です。

「全然、僕ダメだ〜〜〜。」

すると、周りの子どもたちは彼の周りに集まって来て、声をかけていました。

周りの子:「頑張ったよ。」

A君:「頑張ってないもん。」

周りの子:「次頑張ろう。」

A君:「いやだよ〜もうしたくない。」

先生が介入しそうなところを、子ども同士で支え合っています。

15分後には次の試合を控えているA君。涙が止まりません。

 

(二試合目)

周りの子:「大丈夫。行ってこい。」

A君は土俵に上がりました。

「はっけよーい、残った」

今度はA君は踏ん張ります。地域の方も彼のことをよくわかっています。

「◯◯◯は強くなったね〜」

「すごいすごい」

子どもたちも応援しています。

「◯◯◯頑張れ〜」

「いいぞ〜!!!」

しかし、今回も粘った末に負けてしまいました。

A君は再び泣き出してしまいます。

ここでも周りの子はA君を支えます。

「初戦よりいい試合だったよ。」

「めっちゃよかったよ。」

A君は泣き出していましたが、周りの子が受け入れてくれるからこそ、A君は子どもたちの中に居場所を作ることができます。結局A君の気持ちが落ち着くまでずっと彼の側で支えていました。

「どのようにして子どもたちはお互いを受け入れられるようになったのでしょうか?」

一番大きな要因は小規模校という環境面にあると思いました。

フィンランドの小学校)

フィンランドの小学校は、小中規模校の学校が多いです。私が住んでいた町の小学校の平均全校児童数は100名でした。フィンランドの人は小規模校についてこのように話しています。

先生の声

① 教職員全員一人一人の子どもの特性を理解することができる。

② ①により、子どもは学校の中に相談できる大人(居場所)を見つけられる。

③ 子どもたちも安心して学習をすることができる。

子どもたちの声

① 人数が少ないので、より多くの人とより深い友達になれる。

② 悩んだ時に先生に相談しやすい。

障がいをもつお子様をもつ保護者の声

小規模校であるので、ADHDの子どもでも安心して学校で過ごすとができる。

もちろん小規模校という理由だけではないですが、年齢を超えて、お互いをより深く知れる機会は子どもにとって大切だなと感じました。

 

どのようにしたら障がいももつ子どもも安心して公立の学校に通うことができるのか?

先生からのアプローチだけではなく、子どもたちが自然と「違い」を受け入れられるようになる環境作りも大切だなと感じたところでした。大人はそんなに子どもに介入しなくても子どもたちは自然と育っていくんだろうなと感じています。

 

本日のブログでは、「違い」を受け入れられる子どもたちについて、小規模校という環境面からのアプローチを通してまとめてみました。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。