フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

働き方とミッションについて考える@さるさん

Moi(フィンランド語でこんにちは)!

本日、zoomを使って鹿児島の教育に関わる方々と、さるさんとで勉強会に参加してきました。

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とても勉強になる80分間になりました。

今日本で、働き方改革が進む中で、教師の生産性を高める1冊「全バカ」がTwitter上で話題になりました。そして、最近「mission driven」という本も出版されました。本日は、この本の著者である、さるさんと直接お話をする貴重な機会を頂きました。

「なぜ、この2冊の本が出版されることになったのか?」

私の中では、すうっと落とし込むことができました。

▼まとめ「公教育をよりよくするために」

課題:

学校現場で実践したいことがあるけれど、やるべきことに時間が追われて、実践できない。

解決:

① 「全バカ」で個人の働く生産性を高めて、余白を生み出す

② 生まれた余白で、人生の「ミッション」を考える時間が生まれる

③ ミッションを持って、仕事を趣味として楽しめるようになる

さて、本日のブログでは、私が本日学んだことを3点に絞って、今私がフィンランドの学校現場で働きながら学んでいることと重ねてまとめていきたいと思います。

また、本ブログはあくまでも私個人の考え方なので、この本の著者の意図と全てが重なっている話ではありません。あくまでも参考にしていただけたらと思います。

1. なぜ今「一人一人の教員の生産性を上げるのか?」

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日本では、教員の働き方改革が今話題になっています。教員の1日あたりの平均労働時間は約12時間と、先進国と比べてみても、かなり長い時間を日本の教員の方は働いていることになります。その一方で、幸福度と学力が共に高く、世界から注目を浴びるフィンランドの教員の労働時間は、約6-7時間です。

フィンランドでは、どのようにして、短い労働時間の中で、結果を出しているのでしょうか?」(▶︎詳しくはこちら)

もちろん、教員の働き方だけに課題があるのではなく、部活動の指導や公務分掌など日本の教員の業務そのものがない等、労働環境面の違いも挙げられます。

具体的に、フィンランドでは、教員の仕事は「授業をすること」に役割が絞られています。そのためにも、その他の業務は、オンライン上の情報共有システムで時間を節約したり、職員会議を週に1回にする等、教員が本質的な仕事に集中できるように、教員の働きやすい環境が実現してきました。

この本では、明日から「個人」レベルでできるちょっとした働く効率を上げる実践例が分かりやすくまとめられています。国の働き方改革を待っていたら、長い年月がかかります。まずは、個人レベルで、できることを実践して、1分でも早く帰れるノウハウを取り入れることはできると思います。是非、読んで頂けたら、明日から毎日1分ずつ勤務時間が短くなると思います。

2. なぜ今「一人一人の人生にミッションが必要なのか?」

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さて、教員の仕事に少しゆとりができたフィンランドの学校現場ですが、生まれた余白を使って現地の先生はどんなことをしているのでしょうか?全ての学校現場に共通することは、休み時間に先生方は「対話」を行なっていることです。

▼職員室で行われている対話について

・職員間のリラックスした空気感の中でのプライベートな会話

・学校行事や授業のアイデアについて、職員室で対話

・時代の変化に伴い、変化していくための対話

このように、フィンランドの学校現場では、これからの時代の変化に合わせて、私たち教員がどのように変化していく必要があるのかについて、対話の時間が大切にされています。人は、「時間的・心理的な余白」があるからこそ、自分の人生の目的について考えるゆとりが生まれます。この人生の目的が、この本で紹介されている「ミッション」になると私は捉えています。フィンランドの先生は、「教員という仕事は本当に大変だけど、とてもやり甲斐があるし、私自身がこの仕事が好きだから続けている。」という風に、一人一人がミッションを持っているチーム(ティール組織)になっているように感じています。是非、この1冊を手に取り、あなたの人生のミッションを見つけるきっかけになるのではないかと思います。

3. 最後に「幸福度、学力共に高いフィンランドとの関連性について」

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最後に、働き方改革が日本で上手く進んでいった先に、どんな世界があるのかについて、フィンランドの学校現場を例を出しながらまとめていきたいと思います。

フィンランドも、20年前は日本の学校現場と同じように、教員の労働時間が長く、一人一人の教員の負担が大きい時代もありました。

フィンランドはどのようにして生まれ変わったのか?」

多くの人が疑問に思っていると思います。フィンランドでは、国からのトップダウンの改革というよりは、現場からのボトムアップの教育で変わっていきました。

国が現場に余白を与えることで、現場にいる一人一人にミッションが生まれ、一人一人が当事者意識を持って、よりよい教育が現場レベルで生まれてきました。現在、フィンランドの学校現場毎に、特色があるのは、各学校現場毎に改革が行われているからです。

さて、この2冊の本はフィンランドの学校現場が少しずつ変化してきた流れととても重なっています。教育をよりよくしていくためには、いかに一人一人が当事者意識を持って取り組めるかが大切になります。

この2冊の本や私たち個人レベルに成長するスキル(働く生産性を高めること)と、どんなミッションを持って教育というキャリアに携わりたいのかを考え、実践する素敵な本だと思います。

 

是非、手に取ってくれたらと思います。

最後にこのような素敵な機会を作ってくださった、ざるさんと、子育てに忙しい中貴重なお時間を頂いたさるさんに感謝の気持ちを示したいと思います。

是非、この2冊を手に取って一緒に学んでいけたらと思います。

 

モイモイ!!!