最適な教育環境でのプロジェクト学習
1. フィンランドのプロジェクト学習
フィンランドでは、1年のどこかで数週間に渡りあるテーマに沿ってプロジェクト学習をする事が義務付けられています。私が訪れた30校の学校の中でも、この小学校では、授業のほとんどがプロジェクトベースで行われていました。(2月:学びの集大成)
2. プロジェクト学習の概要
(技術・家庭のプロジェクト学習編)
子ども達は6ヶ月に渡り「プロジェクト学習」を行っていました。
◯ テーマ:「好きなものを形にする」
◯ 期間:11月〜5月(6ヶ月)
◯ 環境面
生徒の数:40人
先生の数:8人(専門の先生を含む)
3. プロジェクト学習の過程
1週目:自分が作りたいものを決定
子ども達は、自分が半年かけて何を作りたいのかをじっくり考えて決めていきます。ある子は、本を20冊読んで決めていました。中には、なかなか決まらず投げ出してしまう子もいました。「自分が作りたい」ものを1から作るということは、40人学級なので40通りの作品が生まれることになります。先生も大変です。

2〜3週目:作成計画を立てる
作りたいものが決まった子ども達は、作成に向けて6ヶ月間の計画書を作ることになります。そして、1から作品を作るので、本やインターネットで工程表を見つけ、それをワードに打ち込んでいました。

4〜15週目:作品を作る
実際に計画と工程表が完成したら作り始めていきます。1から作り上げるということで、子ども達にとっては6年間の集大成となります。先生のサポートもありますが、子ども達は自ら作品を作っていました。「自分で作りたい。」と決めて作ったので、根気強く取り組んでいました。

16〜18週目:発表準備
子ども達は自分が作った作品についてプレゼンを行います。それに向けて、「imovie」での編集を行なっていました。
最終週:プレゼンテーション
ここは、帰国のタイミングで見ることができませんでしたが、子ども達はこの6ヶ月間の過程の中で、多くのことを学んでいたと現地の先生は教えてくれました。
このようにフィンランドでは、「Learning By Doing 」「Learning by yourself」の考え方を大切にしています。自分の作りたいものを形にしていく喜びを授業の中で、沢山悩みながら学習していました。
6ヶ月間規模のプロジェクト学習をしている学校って日本にあるのかな?もしかしたら日本の部活動は、究極のプロジェクト学習かもしれないなと思いました。
本日のブログでは、子どもの学びの環境が整った学校でのプロジェクト学習の実践についてまとめてみました。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。