フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

「英語教育」をフィンランド教育の視点で考える。〜早期英語教育は子どもにとっていいのか?〜

「早期英語教育に賛成か反対か?」

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本ブログでは英語の早期教育について、様々な立場からの視点を絡め、まとめていきたいと思います。

(タイトル)

1.最初に〜林修の持論〜

2.フィンランドの英語教育

3.Peppy Kids Club(英会話教室)の英語教育

4.フィリピンの英語教育

5.最後に〜地下智隆の持論〜

 

1.最初に〜林修の持論〜

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「英語力」より「論理的思考力」が必要?

1月7日放送の「林先生が驚く初耳学!」(TBS系)では、幼児からの英語教育を取り上げました。

林修先生

結論「幼児に英語教育は不要」

主張①「英語ができない親ほど早期教育を支持する」

主張②「幼児期は英語よりも思考力を伸ばすべき」

↓(反論)

とある大学の准教授

反論①「英語ができる親の中にも早期英語教育に賛成している人も多い」

反論②「日本での教育を前提にしており、かなりズレている」

↓(反論)

林修

主張①「“英語ができる親”ではなく“東大出身の親”と条件」

英語ができる親の中に英語“しか”できない人もいる。数学や理科など論理的思考を必要とする教科も学んだ東大出身の親に限っては、早期英語教育の優先順位が低い。

主張②「母語でしっかり学び、深く核心を突く考えを身につけることが重要」「日本語で論理的思考ができない人間がどうして英語で論理的思考ができるんだ」【ノーベル化学賞受賞者の白川英樹先生の意見を引用】

主張③「将来的に海外で暮らすことを前提とした場合は例外。」

早期英語教育を施せば英語が思考の言語になるため、まったく問題ないとしています。

 

詳細は、本VTRは、20:58〜の早期英語教育不要論からご覧ください。

youtu.be

2.フィンランドの英語教育

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フィンランドと日本の英語教育の比較) 

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フィンランドの小学6年生は日本の大学生レベル、そして高校生になると日本人の留学した学生よりも英語を流暢に話すことができるようになります。しかし、一方で英語教育に対して課題もあります。フィンランドでは、「英語教育を推進することで、フィンランド語が衰退する危機感。」があります。そこで、高校でも、英語を英語で教えるのではなく、フィンランド後で授業を行なっています。まさに、英語とフィンランドを上手く融合しがら授業を行なっていると感じです。詳細は以下をご覧ください。

educationxfinland.hatenablog.com

 

3.Peppy Kids Clubの英語教育

 

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私が勤めているPeppy Kids Clubでは1歳から18歳を対象に英会話教室を開講しています。「1歳から英語教育?」ここには驚く人が多いです。「なぜ1歳から英語教育なのか?」ここには科学的根拠もあります。(修士号を取得しているフィリピンの英語の先生の言葉より)

ジョン・ロックは子どもをどのように捉えるかという考え方についてタブラ・ラサを唱えました。タブラ・ラサとは「白い紙(消された石版)」という意味で人は生まれたときには『空白の石版』であって、生後の経験を通してその石版に経験が書き込まれていくのだとの主張からきています。つまり、子どもは生まれたときはまだ何の観念ももっていないとしています。

そのため子どもは成長するにつれて教育によって様々な観念を獲得するのであり、子どもの教育はまず感覚的訓練から始めるように主張しています。どんな色であるか、暑いか寒いか、どんな味か、どんな臭いか、どんな形であるかなどは、感覚を通して知覚しています。よって感覚を通してそれらについて知識や観念が得ており、その知識や観念が真っ白な心に入り、心の中に植えつけられます。この観念は安易に結びつく傾向を持っており、それが習慣化すると、非常に強く、時には誤らせる結果となると述べています。

これを英語教育に置き換えた時に、子どもにとって早期の英語教育はプラスにもマイナスにも影響が出る可能性があることを示しています。

(プラスに働く場合)

幼児期から英語を学び始めた子どもたちは、英語をものすごいスピードで吸収していきます。小さい子どもって色んなことに興味関心を持っていて、この頃の子どもの成長には大人も驚かせられると思います。英語教育もこの延長線上で、小さい時から英語を「楽しい!面白い!」と感じると、そのまま大きくなっても「英語は面白い!」という感覚が成長しても残っていました。これが上手くいく場合です。

(マイナスに働く場合)

幼児期にPeppyに通い始めて1年で辞めてしまった子どもがいました。その子のお母さんに「なぜ英語を辞めたのか?」を聞いてみました。お母さんは、「この子は英語がトラウマになった。」と話していました。もう少し聞いて見ると、「発音がおかしくて、周りの子に笑われて、英語を話したくなった。」このように話していました。

だからこそ、Peppyでは、子ども達は感覚器官を沢山使って英語を学んでいきます。授業における3原則は①笑顔②大きな声③褒めです。中でも一番大切なのは③褒めです。子ども達をとにかく沢山褒めることを大切にしています。沢山褒めることで、子ども達は英語を話すことに抵抗がなくなり、3歳でもオールイングリッシュの授業を受けることができます。これには流石に私も驚き、英語の早期教育をするには、いくつかの大切なポイントがあることを学びました。

www.peppy-kids.com

4.フィリピンの英語教育

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フィリピン人はほとんどの人が英語を流暢に話すことができます。「なぜこんなにも英語が話せるのか?」私が毎日英会話のレッスンをしている英語の先生に聞いてみました。そこで分かったことをフィンランド、日本と比較してみました。

f:id:hamu-cute120:20190118200938p:plain一番大きな違いは、英語を*CLILとして学んでいる点です。

*CLILとは?

CLILは、Content and Language Integrated Learningの略称です。 教科科目やテーマの内容(content)の学習と外国語(language)の学習を組み合わせた学習(指導)の総称で、日本では、「クリル」あるいは「内容言語統合型学習」として呼ばれ定着しつつあります。

英語を習得するには「環境」がとても大切だと感じました。現地語があるフィリピンでなぜこんなにも英語ができるのかは、「必要感」と「英語に触れる環境」とフィリピンの先生は話します。日本は、日本語ができれば苦労なく生きていけます。日本がどれだけ平和で、安心して暮らせるのかを改めて感じました。日本で子どもに「何で英語を勉強するのか?」と聞かれたら何と答えますか?「生きていくため」とは、フィリピンやフィンランドのように答えられないと感じました。

5.最後に〜地下智隆の持論〜

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最後に、ここまでの英語事情を振り返ってみて、私が考えることをまとめてみます。

本日の問いである「早期の英語教育は賛成か反対か?」

この問いに対しては、「国によって回答が異なる」と感じました。

そこで、「日本における早期の英語教育は賛成か反対か?」という問いに対してまとめてみます。日本で英語の早期教育をすることは「子どもの興味関心次第」だと感じました。

(エピソード紹介)

本日、英会話教室に2歳の女の子が体験にやってきました。お母さんの話によると、「自分で英語を学びたい。」そのように言ったみたいです。実際に興味関心を持った2歳の女の子の吸収力にはとても驚かされました。始めて英語を学んでいるとは思えないスピードでどんどん吸収して生きます。英語を学んでいる子どもをみていると、英語への興味関心も見えてきます。「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、好きな子は伸びて生きます。

私は、英会話も「習い事の一つに捉えられたら。」と感じました。私たちは、子どもの頃にしていた習い事が今の生活に生きていることがあると思います。例えば、子どもの頃にスイミングを習っていたから、海で泳ぐことを楽しめます。習字を習っていれば、字を書くことが好きになったり、ピアノを習っていたら、家でピアノを弾いて気分転換をしたりと。習い事を辞めても生涯の「楽しみ:趣味」になっているものが沢山あると思います。

私は英会話講師をしていて、英会話も子どもたちにとって、「英語って話すの楽しい」そう思って欲しいと思います。

「将来外国人が困っている時に、小さい時に習っていた英語を使って案内してみよう。」「外国の人が大学にいたら声をかけてみよう。」「国際交流パーティーに参加してみよう。」「海外旅行に行ってみよう。」そんな感じで「学んだ英語が生活に生かせる子どもを育てたい」と思っています。だから、私は英会話講師として、子どもたちに、「英語を使ってコミュニケーションを図ろうとするマインド」を育てたいと思っています。

 

子どもができたら、「英会話をしたい!」と言ったら英会話に通わせようと思います^^

 

ではでは、モイモイ!!!!