フィンランドの学校に行こう!

フィンランドの教育を通して日本の教育を見つめ直す。

「みんなの学校」が大切にしている「学校の本当の役割とは?」

「「みんなの学校」が教えてくれたこと?」

この本は、フィンランドに留学して、理想と呼ばれる「フィンランド教育」を日本の公立学校で実現している学校はないかなと探している時に、友人が日本からこの本を持てきてくれたことがきっかけで出会うことが出来ました。この本では 「公教育の役割を見つめ直す」そして「これからの日本の公教育の可能性を広げる」きっかけになると思います。

 

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タイトル:「みんなの学校」が教えてくれたこと?

著者:木村泰子

 

 

本書を読んで、3つの要点と学びメモをまとめました。

①みんなの学校とは? 

ポイント

1. 理念:「すべての子どもの学習権を保証する学校をつくる」

2. 共通認識:「全教職員ですべての子どもを育てる学校づくり」

3. たった一つの約束:「自分がされていやなことは人にしない。言わない。」

4.    地域に開かれた学校:「みんながつくる みんなの学校」

5.    大空が大切にしている「四つの力」

学びメモ

校長の木村先生の言葉より(p.8-11

 大空小学校は 「学校と地域が共に学び 共に協力し合いながら「地域に生きる子ども」を育てている」学校です。「10年後は、多様な価値観を認め合い、さまざまな個性のある子どもたちが、同じ場所で学び合う世の中になる。大人も子どもも、学び合い、育ち合える学校を作ろう」「インクルーシブ教育」ではなく、当たり前のことを当たり前に、みんなで取り組む学校。

これらの言葉から、大空小学校は特別なことをしていないのが伝わってきます。当たり前のことを当たり前にすることの難しさを感じると共に、「できる、できない」ではなく「やるか、やらないか」そんなメッセージが伝わってきました。

 

② すべての子どもの居場所を保証するために大切にしていること

ポイント

1. 先入観で子どもに関わるのでなく、自分の目で子どもを見ること

2. 子どもの心の声を聴くこと

3. 「子どもは子どもから大事なことを学ぶ」

4.    子どもが心から「自分の学校は良い学校。」そう言える学校をつくる

5.     その子らしさの質を高める。

6.    「型」にはめるのではなく、「目の前の子に合わせた」教育

学びメモ

この本の中に書かれている印象的だった木村先生の言葉を紹介します。私たちは、子どもの達をコントロールするために、学級経営について方法論を学んだり、子どもの心を理解するために心理学を学んだり、たくさん勉強します。そんな私達に校長先生はこのように訴えかけています。「子どもは「この大人は自分を裏切らない」と思える大人にしか、本当のことを言いません。さらに言えば、私達は「見よう」とする大人になると共に、子どもが安心できる居場所を作らなくてはいけません。寄り添う人に高度な知識は必要ありません。地域のおじさん、おばさん誰でもいいのです。」私も、今日から、関わる子どもの心の声に耳を傾けていこうと思いました。  大人がほんの少し変わろうとすれば、子どもも変わって行きます。」これも木村先生の言葉です。

 

③ 子どもが大空小学校で育つ理由

ポイント

1. 「学び合う、育ち合う」

2. 「自らの意思で自らやる」子どもを育てる。

3.  学校は「生きる力」を育む場所であること

学びメモ

 「子どもは一人ひとり、その子らしさをもって生きています。一人ひとり、すべて違った自分をもっています。すべての子どもがその子らしく、存分に自分の力を高める場所が「学校」です。この言葉に、木村先生の「学校とは何か?」という哲学を感じます。

「学校とは本来何のためにあるのか?」いまの学校現場は教師が、40人の子どもに一斉授業をすることがスタンダードです。しかし、教師が準備する「1つの電車」に乗ることが出来ない子どもは、学校から取り残されて行きます。子どもは先生からしか学べないのでしょうか?「子どもは周りの子どもから学ぶ、子どもは自ら学べる」この視点に気付けているかどうかが本当に大事だと木村先生は話しています。そもそも学校の役割を考えたときに「子どもが大人になった時、社会でその子らしく生きる力」を育むことが大切です。

教師の役割は「魚を与えるのではなく、釣り方を教える」まさにこの例えに本質があると感じました。そして、学校は子どもが安心してたくさん失敗して、学べる場所にしていきたいですね。

こんな人にオススメ 

1.  学校の役割を考え直したい。

2. 日本の教育をよりよくしていきたいと考えている人。

3.子どもの幸せを願う先生や大人。